雅 楽 寮
雅楽寮 | うたのりょう。和名は「ウタマイノツカサ(宇多末比乃豆加佐)」と読む。 大寮に区分されている。 治部省の被官。 |
位置 | 美福門の東内、神祇官の南。 |
職掌 | 宮廷音楽・宮廷舞踊をつかさどり、楽人の名簿作成管理・音楽教育もつかさどった。 |
管轄下官庁 | |
備考 | 雅楽とは「文武の雅曲正儛(ガキョクセイブ 雅正な歌舞音楽)」のことで、俗曲と対している。 |
職 員 |
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雅楽頭 | ウタノカミ。雅楽寮の長官。定員は一人。相当官位は従五位上。 |
雅楽助 | ウタノスケ。雅楽寮の次官。定員は一人。相当官位は正六位下。 |
雅楽大允 | 雅楽寮の上判官。定員は一人。相当官位は正七位下。 |
雅楽少允 | 雅楽寮の下判官。定員は一人。相当官位は従七位上。 |
雅楽大属 | 雅楽寮の上主典。定員は一人。相当官位は従八位上。 |
雅楽少属 | 雅楽寮の下主典。定員は一人。相当官位は従八位下。 |
史生 | 雅楽寮の事務官。定員は四人。 |
使部 | 雅楽寮の事務官。定員は二十人。のち十人に減員。 |
直丁 | 雅楽寮の雑用官。定員は二人。 |
廝丁 | 雅楽寮の雑用官。定員は二人。 |
倭楽 | |
歌師 | ウタノシ。定員は四人。相当官位は従八位上。 802年に二人に減員したが、809年に四人に復活。 日本古来の「久米儛」「五節儛」「楯臥儛」の歌を担当した歌舞の教官。 |
歌人 | 倭楽生のひとつ。定員は四十人。歌舞の歌を担当した。 |
歌女 | 定員は百人。歌舞の歌を担当した女性。のちに二十人まで減員。 |
儛師 | マイノシ。定員は四人。相当官位は従八位上。 儛を担当した教官。 |
田儛師 | タマイノシ。儛師の一人で、田儛を担当。 |
倭儛師 | ヤマトマイノシ。儛師の一人で、倭儛を担当。 |
五節儛師 | ゴセチノマイノシ。儛師の一人で、11月の新嘗祭に舞う五節儛を担当。 |
筑紫諸県儛師 | ツクシショケンノマイノシ。儛師の一人で、筑紫諸県の儛を担当。 |
儛生 | 定員は十六人。儛の学生。のちに二人に減員。倭楽生のひとつ。 |
田儛生 | 定員は二十五人。田儛の学生。のちに二人に減員。倭楽生のひとつ。 |
五節儛生 | 定員は十六人。五節儛の学生。のちに二人に減員。倭楽生のひとつ。 |
筑紫諸県儛生 | 定員は二十八人。筑紫諸県儛の学生。のちに三人に減員。倭楽生のひとつ。 |
笛師 | フエノシ。定員は二人。相当官位は従八位上。 笛を担当した教官。 |
笛生 | 定員は六人。笛の学生。のちに四人に減員。倭楽生のひとつ。 |
笛工 | 定員は八人。笛の製作員。のちに二人に減員。倭楽生のひとつ。 |
唐楽 | |
唐楽師 | トウガクノシ。定員は各種あわせて十二人。相当官位は従八位上。 中国舞楽を担当した教官。 |
唐楽生 | 定員は各種あわせて六十人。唐楽の学生。 |
横笛師 | 定員は一人。横笛を担当した教官。 |
横笛生 | 定員は四人。横笛の学生。唐楽生のひとつ。 |
尺八師 | 定員は一人。尺八を担当した教官。 |
尺八生 | 定員は三人。尺八の学生。のちに二人に減員。唐楽生のひとつ。 |
合笙師 | 定員は一人。合笙を担当した教官。 |
合笙生 | 定員は四人。合笙の学生。唐楽生のひとつ。 |
鼓師 | 定員は一人。鼓を担当した教官。 |
鼓生 | 定員は十四人。鼓の学生。のちに四人に減員。唐楽生のひとつ。 |
歌師 | 定員は一人。歌を担当した教官。 |
歌生 | 定員は四人。歌の学生。のちに二人に減員。唐楽生のひとつ。 |
方磬師 | ホウケイノシ。定員は一人。方磬を担当した教官。 |
方磬生 | 定員は三人。方磬の学生。のちに二人に減員。唐楽生のひとつ。 |
篳篥師 | ヒチリキノシ。定員は一人。篳篥を担当した教官。 |
篳篥生 | 定員は四人。篳篥の学生。唐楽生のひとつ。 |
箜篌師 | クウゴノシ。定員は一人。箜篌を担当した教官。 |
箜篌生 | 定員は三人。箜篌の学生。のちに二人に減員。唐楽生のひとつ。 |
儛師 | 定員は一人。唐儛を担当した教官。 |
儛生 | 定員は十二人。唐儛の学生。のちに六人に減員。唐楽生のひとつ。 |
琵琶師 | 定員は一人。琵琶を担当した教官。 |
琵琶生 | 定員は三人。琵琶の学生。のちに二人に減員。唐楽生のひとつ。 |
筝師 | 定員は一人。筝を担当した教官。 |
筝生 | 定員は三人。筝の学生。のちに二人に減員。唐楽生のひとつ。 |
簫師 | 定員は一人。簫を担当した教官。 |
簫生 | 定員は二人。簫の学生。のちに一人に減員。唐楽生のひとつ。 |
高麗楽 | |
高麗楽師 | コウライガクノシ。相当官位は従八位上。高麗舞楽を担当した教官。 |
高麗楽生 | 定員は各種あわせて二十人。高麗楽の学生。 |
鼓師 | 定員は一人。855年に新設。鼓を担当した教官。 |
鼓生 | 定員は四人。鼓の学生。高麗楽生のひとつ。 |
横笛師 | 定員は一人。横笛を担当した教官。 |
横笛生 | 定員は四人。横笛の学生。高麗楽生のひとつ。 |
弄鎗師 | 定員は一人。弄鎗を担当した教官。 |
弄鎗生 | 定員は二人。弄鎗の学生。高麗楽生のひとつ。 |
儛師 | 定員は一人。儛を担当した教官。 |
儛生 | 定員は六人。儛の学生。のちに四人に減員。高麗楽生のひとつ。 |
篳篌師 | 定員は一人。篳篌を担当した教官。 |
篳篌生 | 定員は三人。篳篌の学生。高麗楽生のひとつ。 |
莫牟師 | 定員は一人。莫牟を担当した教官。 |
莫牟生 | 定員は二人。莫牟の学生。高麗楽生のひとつ。 |
百済楽 | |
百済楽師 | クダラガクノシ。。相当官位は従八位上。百済舞楽を担当した教官。 |
百済楽生 | 定員は各種あわせて二十人。百済楽の学生。 |
横笛師 | 定員は一人。横笛を担当した教官。 |
横笛生 | 定員は一人。横笛の学生。百済楽生のひとつ。 |
莫牟師 | 定員は一人。莫牟を担当した教官。 |
莫牟生 | 定員は一人。莫牟の学生。百済楽生のひとつ。 |
篳篌師 | 定員は一人。篳篌を担当した教官。 |
篳篌生 | 定員は二人。篳篌の学生。のちに一人に減員。百済楽生のひとつ。 |
儛師 | 定員は一人。儛を担当した教官。 |
儛生 | 定員は男四人・女十人。儛の学生。のちに男二人に減員。百済楽生のひとつ。 |
多理志古師 | 定員は一人。多理志古を担当した教官。 |
多理志古生 | 定員は一人。多理志古の学生。百済楽生のひとつ。 |
歌師 | 定員は一人。歌を担当した教官。 |
歌生 | 定員は一人。歌の学生。百済楽生のひとつ。 |
新羅楽 | |
新羅楽師 | シラギガクノシ。相当官位は従八位上。新羅舞楽を担当した教官。 |
新羅楽生 | 定員は各種あわせて二十人。新羅楽の学生。 |
琴師 | 定員は一人。琴を担当した教官。 |
琴生 | 定員は十人。琴の学生。のちに二人に減員。新羅楽生のひとつ。 |
儛師 | 定員は一人。儛を担当した教官。 |
儛生 | 定員は十人。儛の学生。のちに二人に減員。新羅楽生のひとつ。 |
伎楽師 | ギガクノシ。定員は一人。相当官位は従八位上。 法会に使用する呉国の舞楽を担当した教官。 |
伎楽生 | 伎楽の学生。 |
腰鼓師 | クレツヅミノシ。定員は二人。相当官位は従八位上。 伎楽の楽器である太鼓を担当した教官。 |
腰鼓生 | 腰鼓の学生。 |
大歌所 | オオウタドコロ。場所は上西門の内、図書寮の東にあった。令外官。 五節会・神楽・催馬楽(サイバラ)・風俗(フゾク 諸国の古謡)において歌笛をつかさどる役所。 |
別当 | 大歌所の長官。はじめは親王・納言以上の三位程度の者が任じられていたが、 のちに六位非参議の者も任じられた。 |
十生 | ジッショウ。大歌所の職員。 |
案主 | 大歌所の職員。 |
和琴師 | ワゴンノシ。和琴の担当官。 |
琴師 | 琴の担当官。 |
笛師 | 笛の担当官。 |
歌師 | 歌の担当官。 |
歌儛所 | カブショ。和名は「ウタマヒドコロ」と読む。令外官。 日本音楽を担当した部署。 |
内教坊 | ナイキョウボウ。場所は茶園の南、左近衛の北にあった。 女楽・踏歌(1月16日の童女の歌舞)をつかさどり、舞妓の教育機関。 |
別当 | 内教坊の長官。定員は一人。三位程度の大納言・中納言相当の者が任じられた。 |
頭預 | トウヨ。内教坊の次官。定員は一人。女性が任じられている。 |
妓女 | ギジョ。内教坊の職員。 |
女孺 | ニュジュ。定員は五十人。内教坊の女官。 |